ziziの地球屋

ちょっと変哲のある人

知らぬ間の支え

あれ、耳あてがない。


飛行機の中で気づいたのは離陸後10分を過ぎていた。
座席の前ポケットにかけていたはずだからそんな遠くには行ってないはずだった。

私の気持ちは耳あてが見つかるまで落ち着かなかった。
お気に入りの物ではない、ただ5年は使っている。

「あるのが当たり前の存在」になっていたのだ。

見つからなかったらどうしよう。
新しい物を買うことは考えていなかった。
探すことだけを考えた。

着陸まで数分という時に、隣の人の足元に耳あてが見えた。

よかった!

私はビックリマークのような強調表現は好きではない。
しかしこの時は確かにこう思った。

長く使っているにはそれなりの理由がある。 
縁があるとまでは言わないが大事にしようと思った。


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